カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

醗酵から熟成へ

今日の分析で、リンゴ酸のレベルが9mg/100mlになったことを確認した。これでいわゆる醗酵段階が終了した。次は熟成段階へと進む。その区切れとなるのがSO2の添加である。
SO2の添加されたワインは“体に悪い”と考えている人がたまにいるが、一部の流通業者が作り上げた迷信である。古くはローマ時代から使用された記録があり、ワインだけでなく一般食品にも広く使用されている。SO2をワインに添加することで、ワインの酸化を防止したり微生物の繁殖を防ぐ。SO2の話は長くなるので、いずれ改めて。
日本ではSO2無添加ワインが美味しいワインと勘違いしてる人がいるらしい。
「そんなのワインじゃないよ。」といったら叱られるかも知れないが、すくなくともワイン造りに情熱を持っている醸造家の目指すところではない。
タンク醗酵の早飲みワインなら可能であるが、長期“樽”熟成の“美味い”ワインには「SO2無添加」は不可能である。

ある日ワインメーカー、エノロジストが集まるパーティがあった。
ロバート=パーカーのテイステイング能力は本物かどうかという話題になったとき、
「日本にはもっとテイステイング能力の優れてるワインクリティックがいる。」と私が言うと、
「どんな人物だ?」とか、「どうしてボブ(パーカーの愛称)より優れているとわかるのか?」と真剣に聞かれ、
「彼はワインの味だけでなく、飲めばSO2の添加レベルまでわかる、と言ってるから。」
と答えると、一同大笑いになった。この類いのワイン批評家はアメリカにもいる。
1年ぐらい前にどこかのワインサイトで見たワイン批評家だ。


・・・・・・・・・・・・・・無断転載はお断りします・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[PR]
by kissouch | 2005-12-08 04:52 | ワイン醸造/vinification