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カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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Screw Cap 2

  イギリスのテレグラフの記事に対してスクリューキャップ王国、ニュージーランドの反論が始まった。The National Business Reviewによると、ワインに複雑味を付けるためにサルファイド(硫黄系の物質)を使うワイナリーがあるとのこと。(この記事には同僚のワインメーカーと笑ってしまった。)
私が何度も述べているように、SO2を使ってワインを安定させるのは常識であるが、SO2あるいはその他の硫黄系の物質を使ってワインに複雑味を付けるとは初耳だ。ニュージーランドには腐った卵の匂いが素晴らしいと思う人がいるのだろうか。
一方、The Marlborough Expressはコルク使用のワインからは4.4%の割合で硫黄臭が認められた,と。この数字はニュージーランド産スクリューキャップワイン1.9%より遥かに大きく、問題は無いとしている。

どちらにしても少し焦点がずれているようだ。ワインに硫黄臭が付いているのは明らかにワイン醸造技術に問題がある。SO2の添加のし過ぎ、あるいは醗酵過程で H2Sやマーキャプテンなどが発生したことが考えられる。
by kissouch | 2007-01-26 03:19 | corks