草 茫々
2006年 06月 02日
5月の始め、歯に衣着せぬというか、思ったことをずけずけ言う”先輩”が日本から私のヴィンヤードに来た。一字一句は正確ではないが、そのときの会話である。
「何んだこれ? ちょっとひどいなー。」
「何がひどいんですか?」
「草茫々じゃん。昨日、ラファネリに行ったけど、きれいな畑だったぞー。
草なんて一本も生えてなかった。もっと手入れしないと良いワインできねーぞ。」
「先輩、何もわかってないですね。この草茫々がいいんですよ。」
「なに負け惜しみ言ってるんだい。雑草だらけで、いいわけないだろーが。」
「いや、本当なんです。ちゃ-んと考えて雑草を残しているんです。」
「じゃ、どうしてだ?」
「日本と同じで、今年のカリフォルニアも異常気象でした。特に3月から4月にかけての降雨日数は100年来の記録です。」
「それで?」
「つまり大地は大量の水を含んでるということです。」
「それと雑草がどう関係してんの?」
「年を取ると、頭の回転が鈍るようですね。」
「お互い様だろ。それで?」
「要するに雑草に水を吸い取らせてるんです。あの草を見てください。人間の背以上の高さでしょう。草が人間の背丈を越えることはそうそうありません。地中に水が沢山ある証拠なんです。ヒルサイドでこれですから、平地はすごいですよ。草を刈ってブドウの樹だけにするとツルが異常に伸び、葉がうっそうと茂ります。そして水ぶくれの葡萄ができます。」
「なるほど。それは一理あるな。」
この春、幻ヴィンヤード来られた方。草茫々の理由は上記です。消して怠けているわけではありません。
「何んだこれ? ちょっとひどいなー。」
「何がひどいんですか?」
「草茫々じゃん。昨日、ラファネリに行ったけど、きれいな畑だったぞー。
草なんて一本も生えてなかった。もっと手入れしないと良いワインできねーぞ。」
「先輩、何もわかってないですね。この草茫々がいいんですよ。」
「なに負け惜しみ言ってるんだい。雑草だらけで、いいわけないだろーが。」
「いや、本当なんです。ちゃ-んと考えて雑草を残しているんです。」
「じゃ、どうしてだ?」
「日本と同じで、今年のカリフォルニアも異常気象でした。特に3月から4月にかけての降雨日数は100年来の記録です。」
「それで?」
「つまり大地は大量の水を含んでるということです。」
「それと雑草がどう関係してんの?」
「年を取ると、頭の回転が鈍るようですね。」
「お互い様だろ。それで?」
「要するに雑草に水を吸い取らせてるんです。あの草を見てください。人間の背以上の高さでしょう。草が人間の背丈を越えることはそうそうありません。地中に水が沢山ある証拠なんです。ヒルサイドでこれですから、平地はすごいですよ。草を刈ってブドウの樹だけにするとツルが異常に伸び、葉がうっそうと茂ります。そして水ぶくれの葡萄ができます。」
「なるほど。それは一理あるな。」
この春、幻ヴィンヤード来られた方。草茫々の理由は上記です。消して怠けているわけではありません。
by kissouch
| 2006-06-02 06:24
| ヴィンヤード/vineyard