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カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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日本酒の再発酵 その2        

ワインの場合、甘口辛口と言う言葉はすでに死語だが、日本酒の場合よく耳にする。
甘口の日本酒は糖度がどれくらいなのだろう?




ワインの場合、糖度が1g/L未満であれば再び発酵することがない、といわれている。
私の経験上、2g/Lでも再発酵したことはない。
いろいろな条件によっても異なるが、3g/Lになると発酵する可能性が出てくると思う。

日本に帰国したとき、有名ワインショップでドイツワインの試飲販売があった。
注がれたグラスの中にスパークリングワインのように軽く泡が出てきた。
店員さんは、「微発泡ワインです。」と言っていたが、
濁り具合からみても明らかに再発酵していた。
(微発泡ワインとは、うまく言ったものだ。知らない人はなるほどと思う。)

こちらカリフォルニアに来て数回再発酵したワインを見たことがあるが、
こちらで再発酵するワインなど造たら、即、失職だ。
(アルコール発酵、マロラクティック発酵を含めて)

また、裏ラベルに、
「再発酵する恐れがあるので、常時冷蔵庫で保管せよ。」などと注意書きを入れれば、
消費者からそんないい加減なワインを造るな、とクレームが来るだろう。
たとえ注意書きがあったとしても、訴えられて裁判にでもなればワイナリー側が負けるに決まっている。
そのため、ワイナリー側は細心の注意を払う。

それではどうすればよいのか?
答えは簡単で、先ほど述べた残糖度1g/Lまで発酵させ、また二次発酵を15mg/L前後までさせればよい。後、清潔に保っていれば他の雑菌に汚染されることもない。

「どうしてももう少し甘味を残したい。」のであれば、フィルターを使ってイーストを取り除けばよい。
以前、「ワインの火入れ」という質問があり、ここでも取り上げたが、
フィルターを使えばワインを熱して傷める心配もない。


さて、ワイン関係の方だけでなく、日本酒関係の方も私のブログを読んで頂いてる、と聞く。
私は日本酒を作ったこともないし、そのメカニズムも勉強したことはないので、何か重要な要素を見落としていれば申し訳ない。
しかし、ワインも日本酒も同じ醸造酒であるので、上記のことを応用できないだろうか?

原酒とか生酒などは要冷蔵と記載されているが、
100%冷蔵された状態で消費者のところに届くとは限らない。
まして私を含むアメリカの消費者には大きなリスクが伴う。

もし上記のことが可能なら、「冷蔵保存」ではなく「冷暗所保存」ですむのだが。



続くにほんブログ村 酒ブログ ワインへ
by kissouch | 2010-01-19 08:02 | ワイン醸造/vinification