カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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先週、皆既日食を見て多くの方が感動されたと思う。
アメリカではこのような自然現象はなかったので、私はいつものように流れる霧で我慢した。

わたしの畑の頂上は、霧が上ってくる様子を見るには最高の場所だ。
海から流れてくる霧はまるで津波のようで、映画を見ているようだ。


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この写真では分かり辛いが、
流れる速度はかなり速く、
写真中央にある家屋を今にも呑み込もうとしている。
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by kissouch | 2009-07-28 02:23 | Vineyard 2009
ガロのような大きなワイナリーは1年中ボトリングしているが、
小さなワイナリーのボトリング時期は6月、7月、8月だ。
ハーベスト前に、タンクや樽を空にしなければならないので。

幻ワインは8月初旬に予定している。

ボトリングに際してもっとも気を使うのはコルク選びだ。
この時期、自分の会社のコルクを売り込むために、コルク業者からひっきりなしに電話がかかる。

先週、数社のコルク業者からサンプルを取り寄せ、Soaking Testをした。
その結果を聞くために、今日(月曜日)、コルク業者から電話がかかってくるだろう。
私の親しい業者はコルク・トライアルを ”オーディション” と呼び、その結果を聞く前はかなりドキドキするらしい。

ワインのパッケージングには、
ボトル業者、ラベル業者、キャプセル業者、コルク業者がいるが、
コルク業者の転職が最も多い。

ボトル、ラベル、キャプセルに関してはそれほど苦情はないが、
コルクにはTCAという苦情が付きまとう。
ワイナリーからの苦情に耐えられず、コルク業界から離れるセールスマンを多く見ている。

タフな仕事だが、サラリーはかなり良いようだ。
ワインメーカーからコルクセールスマンになった私の知り合いは、10年以上頑張っている。


Soakingを終えたコルク
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by kissouch | 2009-07-21 02:30 | corks

20年ほど前だったろうか、日本では海外都市と姉妹提携するのが流行っていた、と思う。
案の定、私の出身地がカナダのCoillingwood という小さな町と姉妹提携を結んだ。

私は大阪の片田舎の人口5~6万人の衛星都市の出身で、市会議員が20人近くいたと思う。
(こちらの人は、その人数の多さに驚く。 そして、その市会議員の待遇を聞くとさらに驚く。)

10年ほど前に帰国したとき、古くからの知り合いの市会議員と話す機会があった。
市を挙げて総勢30人ほどで姉妹都市を視察に行く、という。

「市会議員として姉妹都市に視察に行くねん。
 市会議員は、タダや、ええやろ。
 その上ビジネスクラスやで。
 もっとええやろ。」

全員ビジネスクラスかと聞くと、

「市会議員だけや。」

市会議員はかなり偉いらしい。

タダ、と聞いたので、JALかANAか、何処の会社がスポンサーかと聞くと、


「違う、違う、市や。市が全部お金払ってくれんねん。」

このことをこちらで話すと、こちらの人は、もっと、もっと驚く。


さて、2人のカナディアン学生が研修に来ている。
ナタリーとメラニーだ。
話をしていくうちに、彼女らのHomeTownが日本の小さい街と姉妹都市だという。
「Starting K................ But I don't remember.」

詳しく聞いてみると、
奇遇にも彼女らのHomeTownと私の出身地が姉妹都市の提携を結んでいた。

彼女らが子供のころに、大挙して日本人が訪れたのでびっくりした、といっていた。

「Small World」である。


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by kissouch | 2009-07-15 12:15 | 余談

メンドシーノ・コースト

この時期のヴィンヤードの手入れはおろそかにできない。
それゆえ、7daysaweek 働くことになる。
しかし、疲れが溜まってきたので、
「そろそろ息抜きが必要かな。」と思い、
メンドシーノにレベッカと1泊で行ってきた。


101号線をクローバデールまで上り、そこから128号線を通って太平洋側に出た。その途中には、ピノノアールで有名なアンダーソンヴァレーがある。128号線の両側にワイナリーが集まっているので、テイスティングには便利だ。

私たちも数軒テイスティングした。
このようなテイスティングは、ワインを注いでくれる人のホスピタリティー度により、ワインが旨く感じたり、不味く感じたりする。

もっとも有名なナバロ・ヴィンヤードでは、観光客が多く、あまり愛想が良くなかった。
だからワインも不味く感じる。(実際、名前ほどではなかった)

愛想の良かったのは、ハンドリー。
ワインを注いでくれたクリスティーンはワイン醸造の知識もあったので、話が良く合う。
腕の タトゥー を自慢するので写真をとり、ブログに載せる約束をした。
また、私のようにワインを作っていると、インダストリアルディスカウントと言って、30%引いてくれる。
そのため、数本購入した。
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日本でもワイン関係の仕事をしている人は、名刺を見せて、

「Do you have any industrial discount?」

といえば、
ディスカウントしてくれるかもしれない。
ワイン関係の仕事をしていなくても、彼らには日本語の名詞に何が書いてあるのか分からないで、
日本語だけの名刺を見せて頼めばOKが出るかもしれない。
駄目で元々なので、挑戦する価値はあるだろう。

30%ディスカウントは大きい。

注:ナパなどの大きなワイナリーではやらないように。
そのような習慣をやめたところが多い。馬鹿にされるかもしれないので。


北カリフォルニアで、ナパ・ソノマに行かれる方は多い。
もし時間に余裕があれば、アンダーソン・ヴァレーを通ってメンドシーノの町まで足を伸ばすのもいいだろう。
メンドシーノはキュートな町だ。
そのまま映画のロケーションに使ってもよいような町並みだ。
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町の中でも、海岸沿いでも、写真を撮りたくなる場所がいたるところにある。


さて、観光地であるのでホテル、レストランは結構いい値段だ。
しかし、最初から大いに期待していなかったので、ここでは不平は言うまい。


帰りは、海岸線沿いの1号線をボデガ・ベイに向かった。
平日であったこともあり、ソノマに向かう車はほとんどなく、美しい海岸に沿っての1号線は私たちの”貸切”になった。
片側1車線の曲がりくねった道では、前に遅い車があったり、後ろからレッドネック・トラックに衝かれたりすると、とてもストレスがたまる。
しかし、全くそういうことがなかった。



”Change"にはとても有意義な2日間だった。


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by kissouch | 2009-07-14 03:39 | 余談
オレゴンのピノノアールに遅れを取ったカリフォルニアのピノノアール。
それまで、カリフォルニアのピノノアールはオールドスクール・クローンから造られていたのだが、どのようなクローンがあったのだろうか?
主なクローンを列挙してみよう。。。

そのまえに、オールドスクール・クローンは2つに大別される。
UCDavisが紹介したクローンと、そうでないクローンとに。

まずは、UCDavisが関与してないクローンから


マウント・エデン・クローン(UCD37)

19世紀後半、サンフランシスコの南のサンタクルーズ・マウンテンにポール・マッソンが持ち込んだ葡萄の木の枝が始まり。そのクローンを使ってマウント・エデンの麓にヴィンヤードを造ったのがマーティン・レイ。
ポール・マッソンもマーティン・レイもワイン名やワイナリー名として残っている。(現在の所有者と本人たちとまったく関係ないが)


ジャクソン・クローン(UCD1,2,916,29)

このクローンは、マイケル・ジャクソンとはまったく関係がない。(Sorry)
今ではUCDavisがブドウ栽培のメッカだが、そのDavisができる前はUCBerkeleyで研究されていた。
19世紀後半、試験農場をレイクタホの麓のシエラに作ってクローンが研究された。しかし、寒くてブドウ栽培には向かないと20世紀はじめに閉鎖された。
その半世紀後、UCDavisのチームによりその閉鎖された試験農場が発見された。
閉鎖された50年間、驚くことに、その葡萄の木は寒気に耐性をつけ、見事に自生していたという。現在は、ニューヨークなどの寒いところに植えられている。

マルティーニ・クローン(UCD13,15,66)
ルイ・マルテイーニとUCDのオルモ教授が共同で研究したクローン。
彼らはカーネロスに試験農場を作ったこともあり、カーネロス地区で広く植えられた。

スワン・クローン
もっとも有名なオールドスクール・クローン。
聞いたことがある人も多いだろう。
ロッシアンリヴァー地区にジョセフ・スワンが植えたピノノアールが始まり。
元のマザーヴァインがマウントエデンとかロマネコンティと言われていたが、
本人が亡くなり誰にも分からない。

続く

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by kissouch | 2009-07-06 11:31 | Vineyard 2009
さて、私がソノマに来てがっかりしたカリフォルニアのピノノアール。
本当にテロワールの差なのだろうか?
ピノノアールは気難しい、と昔から言われているが、
カリフォルニアの気候、土壌に本当に合わないのだろうか???
と、いろいろ思いを巡らせた。

私がカリフォルニアに来て2~3年経つと、それまで無名のオレゴンのピノノアールが素晴らしい、と言われだし、評価がすこぶるよかった。
その理由に、
「オレゴンの気候やテロワールは、カリフォルニアよりブルゴーニュに似ているからだ。」
と断言するワイン批評家や似たような記事のワイン雑誌もあった。

テロワールという言葉は、
ブロゴーニュのピノノアール、
オレゴンのピノノアール、
カリフォルニアのピノノアールの違いを述べるのにとても都合が良かった。

(なるほど!と思ったが、もうソノマに落ち着こうと決めていたので、いまさらオレゴンに行こうとは思わなかった。そして、、、、行かなくてよかった!)


今でこそ、誰でもクローンの話しをするが、その当時クローンのことを知っている人はごく限られていた。
だから、クローンがこれほどピノノアールのフレーバーに影響するとは誰も知らなかった。

つまり、私が述べようとしているのは。。。。。
デジョンクローンはカリフォルニアよりオレゴンに先に入ってきた。
1980年代後半だ。
それから数年たって、オレゴン産のデジョンクローンでできたワインが出回り、即、オレゴンのピノノアールの評価が上がった。

(そのころまだ誰もがオレゴンのテロワールに期待していた。しかし、オレゴンピノノアールの名声は、ディジョンクローンが大きく寄与していることを一部の人を除いて誰も知らなかった。
そして、時間がたつにつれ、やっと、クローンのことが話題になるようになった。)


注:私はクローンが”全て”と言っているのではないので誤解がないように。良いワインができるのは、気象条件、気候、地形、土壌などのテロワールと同じように、クローンも大きな要素のひとつだと思っている。


それでは、どうしてカリフォルニアよりオレゴンに先にディジョン・クローンが紹介されたのだろうか?
オレゴンのUCDavisの役割を果たしているのは、オレゴン州立大学だ。
ディジョン・クローンの責任者であるベルナール博士は、オレゴン州立大学と親交があったので、そのためオレゴンに先に紹介された。



それでは、その当時の ”遅れをとった” カリフォルニアのピノノアールはどんなだったろう???


続く

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by kissouch | 2009-07-01 04:47 | Vineyard 2009