カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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ML Completed, SO2 added 2

「ところで、普通、ワイン中にどれくらいSO2が含まれているのですか?」

「SO2と一概に言いましても2種類に大別され、フリーSO2とトータルSO2があります。雑誌とかで”ワイン中に含まれるSO2・・・・・”とある SO2 はトータルSO2のことです。ごく普通にワインを作っていますと、ボトリング時の最終トータルSO2はプレミアム赤ワインで60〜80ppmぐらいです。」

「赤ワインで80ppmということは、ワインのタイプによってSO2のレベルは変わるのですか?」

「安いジャグワインは沢山入っています。って言っても150ppm〜200ppmぐらいでしょうか。甘口のソーテルヌなどはトータルSO2が250〜300ppmになります。」

「デイケムとか、そんなに沢山入ってるのですか?」

「話が変わりますが、レーズンとかのドライフルーツを食べますか?」

「娘がアプリコットのドライフルーツが大好きです。」

「ドライフルーツを食べた後、娘さんが頭が痛い、って言ったことがありますか?」

「知らないです。」

「レーズン等のドライフルーツには、普通、1000〜3000ppmのSO2が添加されています。プレミアムワインの20倍以上ですね。レーズンを食べて頭が痛くなった、なんて聞きませんよね。」 笑

(わかりやすいように、先日の会話に少し脚色してます)
続 
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by kissouch | 2006-12-15 06:58 | ワイン醸造/vinification

ML Completed, SO2 added

先週、2006年ピノノアールのマロラクテイック醗酵が終了した。この時点でSO2(亜硫酸)をワインに添加し、ワインを安定させる。

先日,日本から「ワイン好き」な方が2人来られた。
マロラクテイック醗酵が終わってSO2を添加した、と説明すると、Aさんが 「えっ、SO2をワインに入れるんですか? 体に悪いでしょう。」
Bさんが 「SO2の入ったワインを飲むと頭が痛くなるんですよ。」 と言い出した。
二人は典型的な ”ステレオタイプ” のようで、SO2は体に悪いと深く信じ込んでるようだった。

「SO2は体に悪い。頭痛がおこる。」という”迷信”を誰が言い始めたのか知らないが、機会があるたびに私はその誤解を解くようにしている。
以下が少し意地悪な、おおよその会話である。

私が、「じゃ、どんなワインを飲んでいるんですか?」と尋ねると、
「国産の無添加ワイン、オーガニックワイン、ビオワイン」と答えた。

「カリフォルニアには無添加ワインというカテゴリーが無いんですが、無添加ワインって、何が無添加なんですか?」

「亜硫酸とか、じゃないですか? よくは知りません。」

「”無添加ワイン”という言葉があるからには、裏を返せば、普通の国産ワインには何か”添加”されているのでしょうね。何が入っているか調べてみるとおもしろいですね。」

「ところで、オーガニックワインですが、不味いでしょ。」

「えっ、どうしてですか?」

「SO2がはいってないからですよ。」

「SO2が入ってないとワインが不味くなるんですか? SO2が入ってるとワインの味が悪くなると思っていました。」

「またSO2がはいってないと、体に悪いですよ。」

「ますます話がこんがらがってきました。」

「SO2を入れないとワインにアセトアルデヒドが発生しやすくなるんですよ。MLが終わった後SO2を添加せずに樽熟成するとすぐにアセトアルデヒドガ発生します。私たちはアセトアルデヒドが発生したワインを”アルデヒデイック”と表現しますが、とても生臭い香りがします。(人によって表現が違う)
そして、酒を飲みすぎて悪酔い、二日酔いになるのはこのアセトアルデヒドが原因です。ひどい時には急性アルコール中毒で死に至ります。SO2はそのアセトアルデヒドを抑制します。SO2の入ってないワインは怖いですよ。笑」


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by kissouch | 2006-12-07 07:56 | ワイン醸造/vinification