カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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Hot Air Ballooning

ここ1週間素晴らしい天気が続き、異常気象も終わったようだ。
ようやく Back to Normal.
例年この時期、朝早くからあちらこちらで 熱気球 が見られる。
ワインテイステイングに飽きたら、ワイン片手に空からソノマ、ナパを見下ろすのもおもしろい。
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by kissouch | 2006-04-28 06:56 | news in sonoma/napa
「酢酸菌やその他の微生物による酢酸の生成」

すこし本題から逸れるが。
「きれいな酸が。。。」とか、「ふくよかな酸によって。。」というように、ワインのコメントで「酸」という言葉が目立つ。
あるワイン雑誌で、某批評家が「酸」という言葉を使わず「TAが低すぎて、このワインは。。。。だ。」とコメントしていた。そして、TAとは Total Acidity=総酸 と注釈されていた。「酸」という言葉があまりにも一般的になったので、TAという言葉を使うことによってアイデンティティーを出そうとしたのだろうか? しかし、 これは少々勉強不足で、私たちが使うTA というのは Titratible Acidity の略で “総酸”では無い。(こちらアメリカでもTA= Total Acidityと思っているワイン関係者がいるので責められないが。) 
ワインメーカーの間では,TAもさることながら、VAという言葉も頻繁に使われる。(VA= Volitile Acidity =揮発酸)
VAはワインをキャッシュステイルで沸騰させることによって得られる酸であるが、“問題”の酢酸がVAの大勢を占める。このVAを計測することによって、ワインがどの程度微生物に汚染されているか見極められる。要するに、ナポレオンが言うところの「ワインがどの程度腐ったか」知ることができる。
VAに関しては、数種類のイーストやピデオコッカス、ラクトバシラスといったバクテリアも発生させるが、やはりアシートバクター(酢酸菌の一種)が主役だろう。アシートバクター、いかにもワインを腐らせそうな名前のバクテリアであるが、対応を間違えなければ恐れる必要はない。多くのバクテリアがそうであるように、このアシートバクターもアエロビックである。つまり酸素が無いとアシートバクターの活動が著しく鈍る。ワインの熟成期間、及びボトリング時には、ワインと空気とのコンタクトを最小限にし、適度のSO2を添加することで「ワインが酢」になるのを防ぐことができる。(toppingのページ&コメント参照 パスツールの時代には窒素とかアルゴンガスを使うなんて想像もできなかっただろう。)

VAのアメリカ全体の法定基準は赤ワイン0.14(mg/100ml)、白ワイン0.12以下と決められている。 カリフォルニアでは 赤ワイン 0.12、 白ワイン0.11、少々厳しい。EUでも同じぐらいの数値が基準となっている。
ナポレオンが「酸っぱい!」といったシャンベルタンは多分この基準値の数倍だっただろう!?

ところで、酸といっても色々種類があるが、ワインテイスティングのコメントの酸はどの酸のことだろう? 酢酸で無いことを願う。

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by kissouch | 2006-04-23 12:14 | ワイン醸造/vinification
The Australian News
スクリューキャップをポルトガルで使うとはかなり勇気のいることだろう。
愛国心を疑う、と言われても無理はない。
しかし原因はTCAではなく経済的なことのようだ。

今日もコルクセールスウーマンと会ったが、彼女の話によると、またコルクが値上がりすると言う。
コルク1個 80円 はきつい。
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by kissouch | 2006-04-22 06:01 | corks

oak tree 被害

今年の雨はいろんな記録を塗り替えるほど多かった。
その大雨のため地盤が緩んだことと、水をタップリ吸って葉が増え上部が重くなったこともあって、オークツリーが倒れる被害が例年より多い。ニュースを聞くたびに他人事のように思っていたが、ついに幻ヴィンヤードでもオークツリーが倒れた。

また余計な出費が。。。。

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by kissouch | 2006-04-20 13:10 | ヴィンヤード/vineyard
それではどうして微生物を抑制する必要がないのか?
 これがワインメーキングの whole point である。
退屈な話と思う方もいるかもしれないが、これから少し時間をかけて説明してみようと思う。

パスツリゼーションの発見は、19世紀中頃、無類のワイン好きであった ナポレオンIII が 「すっぱい、腐ったワイン」に嫌気がさし、パスツールに「どうにかしろ!」 と命令したことに端を発するといわれている。この話は少々疑わしいが、ストーリー性があって面白い。細菌学者のパスツールは、勿論「人間の病気は細菌が引き起こす」ことを知っていたので、「ワインの病気」も細菌だろうと仮説を立てた。要するに細菌をどのように殺せばいいか考えればよかった。この当時の「殺す道具」は一般的にギロチンか火あぶりの刑であるが、微生物にはギロチンを使えないので火あぶりの刑を使ってみよう、とパスツールは思った。そして約60℃で数分間熱すれば殺菌できることを突き止めた訳である。(すごい脚色だが、本筋は間違ってないし、面白いのでそういうことにしておこう。 )

さて、この時のワインの病気とは「酢酸菌やその他の微生物によるによる酢酸の生成」と「ワインの再醗酵」である。
それでは「酢酸菌やその他の微生物による酢酸の生成」とは。


・・・・・・・・・・・無断転載はお断りします・・・・・・・・・・・
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by KISSOUCH | 2006-04-13 01:52 | ワイン醸造/vinification
前回の 「ワインの火入れ/Pasteurization」 に対してソムリエさんから再度メールをもらった。私も興味があったので知り合いのワインメーカー(9人)にPasteurizationの話を聞いてみた。以下が質問と答え。

1)ヒート・パスツリゼーションを知っているか?
 全員が イエス。

2)微生物の抑制にヒート・パスツリゼーションを使っているか。
 全員が ノー。

3)ヒート・パスツリゼーションを使っているワイナリーを知っているか?
 全員が ノー。
 半世紀ほど前に、セントラルヴァレーのジャグワイン・ワイナリーが使った、と聞いたことがある。

4)ヒート・パスツリゼーションを何故使わないか?
 ワインの劣化が明白。
 Junk Wine になってしまう。(Jug Wine にかけて)
 使う必要がない。
 現代のワインメーキングテクニックに対してダイナソアー(恐竜=古すぎる)
 馬鹿げた質問だ、ははは。。。。

5)それではどのように微生物を抑制するのか。
 フィルターを使う。(どうしても必要なとき)
 抑制する必要がない。

ついでに知り合いのフランス、オーストラリア、インドのワインメーカーにもメールで同じ質問をしてみた。少なくともフランスの友人からは違った反応があるかと期待したが、大差はなかった。

最後に、
6)日本ではまだヒート・パスツリゼーションを使ってるがどう思う?
 ライスワインだろ。カレッジで習った。
 No Kidding 。。。。ははは。。。
 日本でワイン造ってるの?
 一度飲んでみたい。興味がある。
 とても貴重だ。
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by KISSOUCH | 2006-04-11 07:03 | ワイン醸造/vinification

Wine Tasting via Wine Talk

Mrs. Emiko Kaufman をご存知だろうか?
ソノマに住んで数十年、古くからナパやソノマのワイナリー情報を日本やベイエリアに届けている。
5月に、彼女の会社 Wine Talk の主催でワインテイステイングが行われる。
テイストできるワインは、Laurel Glen, Random Ridge そして幻ワイン。それぞれのワインメーカーも来ているので、いろいろなワインの話が聞ける。(日本語で)
もし幻をまだ試飲したことのない人はぜひこの機会に。

日時:5月28日 13:00~
場所: ソノマヴァレーイン
詳細は 707−935−3902  or Emiko@monitor.net まで
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by KISSOUCH | 2006-04-05 07:24 | wine link