カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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ソノマの住宅事情

ソノマ・カウンティーで「住んでみたい!」と、人気のある町は ヒールズバーグ、セバストポール、ソノマといった小さい町だ。その人気と、ここ数年の住宅バブルのために住宅価格はうなぎ登りだ。ヒールズバーグの中古住宅平均価格がついに$1Million(約1億2千万円)を超えた。
セバストポール、ソノマの平均価格で、$800,000(約9千5百万円)だ。
ソノマカウンティーの安い地区でも$500,000(約6千万円)ほどになってしまった。
「地元の者にはとても買える価格ではない。」・・・・と考える私は、間違っていたのだろうか。
私の知り合いのメキシコ人セラーワーカーが$650,000(約7700万円)の新築の家を買ったという。セラーワーカーの年収は$30,000(約360万円)程度だが、どのようにして月々払っていくのだろうか?

将来、ヴィンヤードに囲まれた家で暮らしたいと思っている人は、もっと詳しくソノマ/ナパの住宅事情をしらべるとよい。
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by kissouch | 2006-03-31 08:54 | 余談

March Madness in Sonoma County

また天候のニュースを。
今年の雨の多さには、皆、頭にきているらしい。(私も含めて)
今日(3/29)までで3月の雨の日は、29日中22日。観測史上最も3月に雨が多かった年は、1983年の24日。
残り2日も天気が悪そうなので、タイ記録になりそうだ。
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by kissouch | 2006-03-30 05:47 | news in sonoma/napa
先日、日本のソムリエさんから「ワインに”火入れ”をしているのかどうか,教えてほしい」 と、メールが届いた。最初「ワインの”火入れ”」の意味が分からなかったが、日本酒の醸造技術である“火入れ”がワインにも使われているのか、ということだった。ワインではパスツリゼーション(パスチャリザシオン=フランス語ではこのような発音だったかな?)と呼ばれているが、こちらでは耳にすることはほとんどない。つまりカリフォルニアでは99%使われていない。その理由を完全に説明するには時間がかかるので、要約をQ&Aで書く。

1)パスツリゼーションとは?
19世紀の中頃、パスツールが考えた殺菌方法。
約60℃にワインを熱し5分ほど保つ。
現在ではミルクとか乳製品に使われている。

2)パスツールの殺菌方法は正しいのか?
現在では、ワインを99%殺菌するには約80℃以上で3分必要といわれているので完璧とはいえない。

3)何故カリフォルニアではパスツリゼーションを使わないのか?
温度の感覚から考えてみよう。風呂の温度は40℃ぐらいが理想だろう。45℃ともなれば手もつけられないほど熱い。60℃というのは猫舌の私にはお茶にしても熱すぎる温度だ。そこで60℃となったワインを想像すると。。。。。とても私にはできない。ワインのデリケートな風味はすべて失われるし、変色もおこる。勿論味も変わる。正と負を考えた時、遥かに負の方が大きい。

4)それではワイン中の雑菌はどのように処理するのか?
ワインにもいろいろ種類があるので一概にはいえない。ここでは一般的な赤のプレミアムワインについて述べる。
まず最初、自分のワインの中にどういった微生物が存在してるか把握する。ワインの残糖度、リンゴ酸レベル等を考慮して、どのように対処するかを考える。その後は各々ワインメーカーの判断と器量と“度胸”だ。
もしワインメーカーがイースト(酵母)を取り除きたいときはボトリング時に0.8マイクロンあるいは0.65マイクロンのフィルターを使う。(0.8か0.65はイーストの種類によって使い分ける)
バクテリアを取り除きたいときは0.45マイクロンのフィルターを使う。
ちなみに私のワインはアンフィルターである。

5)フィルターの弊害は?
目が細かいのでワインの旨味となる一部の要素も取り除かれる、と言われている。

6)火入れを使っているワイナリーはあるのか?
新世界のワイナリーではほとんど無い。
日本ではまだ使われているようだ。
私の知り合いの日本の醸造家は「使いたくない」って言っていたが、使わなければならない事情があるらしい。
旧世界では。
“火入れ”にはヒートエキシチェンジャーを使わなければならないが、フランス在住時にそれらしき機械を見たことは無い。しかし安いワインを大量に生産している大きなワイナリーでは使っていると聞いた覚えがある。

7)”火入れ” とフィルター、どちらを使う?
要するに、ワインメーカーが自分のワインに確固とした自信を持っていればどちらも使う必要がない。しかしどうしても微生物をワインから取り除きたければ、ワインを傷めないためにも、殺菌の確実性のためにもフィルターを使うのが妥当だろう。

・・・・・・・・・・・無断転載はお断りします・・・・・・・・・・
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by kissouch | 2006-03-24 13:45 | ワイン醸造/vinification

Savanna Samson

もう一つ変わったニュースを。
「Savanna Samson」 と聞いて、誰かわかる人はその道の達人だ。

彼女がブレンドしたワインを絶賛していたワイン批評家がいた。ロバート・パーカー・Jrである。
そのため彼女は本業をやめ、ワインメーカーになろうとしている。

で、その本業とは。
「ポルノスター」である。
最近では
「The New Devil in Miss Jones」
がヒットしたらしい。

ロバート・パーカーは、ハンバーガーだけかと思ったらポルノ映画も好きらしい。
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by kissouch | 2006-03-24 08:07 | 余談

Screming Eagle

ボルドーの格付3級、カントナック・ブラウンが売られたニュースと同時に、スクリーミング・イーグルの所有者が代わったニュースを耳にした。このニュースはすでにご存知の方も多いと思うが、ワイン業界で働く者たちにとってはショッキングなニュースだ。しかし「カリフォルニアで最も高価なワインのオーナー」というステータスをそうも易々手放すことができるのか?さすがにアメリカらしい。
もとオーナーのジーン・フィリップは不動産屋。最近の住宅バブルも終わりに近づいた感があるので、今が手放すチャンスと思ったのだろうか?? いとも簡単に売ってしまったが、もしeBayでオークションにかければすごい金額になっただろうし、話題性もすごかっただろう。(と思うのは私ぐらいだが)
買った2人は、プロバスケットチームのデンバーナゲッツとプロアイスホッケーのコロラドアバランチのオーナー、Stanley・Kroenkeとプロスポーツ選手のサラリーマネジメントをするCharles・Banks。(Kroenkeの奥さんは泣く子も黙るウォルマートの跡取りである Ann・Walton)。公表はされていないが、噂では$30milliom(約35億円)前後といわれている。彼らにとって、有名NBA選手一人分のサラリーと考えれば安い買い物だろう。一夜にしてウォルマートよりずっと価値のあるステータスを手に入れられるのだから。
「これからウォルマートでスクリーミングイーグルがかえる。」と悪い冗談を飛ばすワインメーカーもいる。

ところで、気になるのはハイジ・バレットがどれほどのプライドを持っているか、だが。。。。
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by kissouch | 2006-03-24 05:04 | news in sonoma/napa

crush report 2005

2005年のハーベスト状況を知らせる、クラッシュレポートが届いた。
以前も述べたがブドウ栽培家にとってはパーカーポイントのようなもので、ブドウの取引価格が低いほうから高いほうへとランク付けしてある。ちなみに私のピノノアールは平均価格よりかなり高くなったが、トップには水をあけられている。(頑張らねば!)
またクイズ形式にしたので、楽しんで欲しい。
比較する栽培地区は、メンドシーノ、ソノマ、ナパ、サンタバーバラ、モントレー。
取引価格は1トンに対して。

シャルドネ
 1) 今年の最高取引価格は12000ドルだが、どの地区だろう。
 2) 平均価格のトップは2111ドルだがどこだろう。 ちなみに最下位はモントレーの879ドル。

カベルネ・ソーヴィニヨン
 3) 最高価格は勿論ナパだが、いくらぐらいだろう。
    a.$15500 b.$18500 c.$22500 d.$26500
 4) 2位はソノマだが、いくらぐらいだろう。
    a.$5131 b.$7131 c.$9131 d.$11131
 5) 平均価格もナパ($3973)、ソノマ($2321)の順であるが、最下位はどこで、いくらだろう。
    a.$833 b.$1033 c.$1233 d.$1433

メルロー 
 6) メルローもナパがダントツだが、それでは最高価格は?(2004年は約20000ドル)
    a.$9425 b.$13425 c.$18425 d.$22425
 7) カベルネ同様、平均価格はナパの$2660がトップ。
    この平均価格はどこの地区だろう。$959。

ピノ・ノアール
 8) これは難しい。最高価格($10375)のトップはどこだろう。
 9) これも予想外。最高価格($5000)のボトムは?
 10) ついでに最高価格($7500)の2位は?
 11) 平均価格($1393)のボトムは?
 12) 平均価格で、ソノマはナパに勝っただろうか?。

シラー
 13) 最高価格($6806)のトップは?

ジンファンデル
 14) 最高価格($6948)のトップは?
 15) 平均価格($2280)のトップは?
 16) 最高価格($2500)、平均価格、両方ともボトムはサンタバーバラだが、平均価格はいくらだろう?
    a.$501 b.$701 c.$901 d.$1001

解答は、コメント欄に。全問正解者には幻ピノを進呈。
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by kissouch | 2006-03-21 05:39 | Crush Report

Hiro's Restaurant

カリフォルニアに来て今年で14年になる。
「こちらの生活で何か困ったことがないか?」と時々尋ねられるが、それほど不自由したことはない。しいて言えば、たまに“美味しい”日本料理を食べたくなることぐらいだ。
最近の日本食ブームに乗ってこの辺りにも日本食レストランが増えた。開店すれば必ず一度は行くのであるが、中々いいお店には出会えない。「何故だろう?」 といろいろ考えた末、妻のレベッカと納得したことは、「オーナーが日本人でないことが原因ではないか。」ということであった。実際、ソノマカウンテイーにある日本料理店は韓国系、中国系のオーナーが多い。シェフが日本人であっても、オーナーとの間に文化的なコンフリクトがあり、彼らが十分に力を発揮できないでいる、と聞いたこともある。

今年の始め、”美味しい”日本料理店がペタルーマのダウンタウンにあると聞いた。 Hiro's Restaurantである。味は評判通りであった。店内も広く洗練されていて、雰囲気が良い。(何よりも浮世絵とか富士山の絵がないのがうれしい。)
オーナーのYさんは、サントリーがシャトー・セントジーンを所有していた頃、ワイナリーを仕切っていた方である。サントリーがシャトーセントジーンを手放した頃にサントリーをやめ、その後数年間ハインツの社長を務めた後、この Hiro's Restaurant をオープンされた。ソノマに来る機会があればぜひ立ち寄ってほしいレストランだ。

幻ピノもおいてあるので、注文を忘れないように。
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by kissouch | 2006-03-17 06:25 | restaurant

2) Pruning/剪定

過去20年ぐらいの間にいろいろなトレリスシステムが考案され、収穫量を優先するワイナリーはUシステムとかダブルカーテンといった新しいシステムを使っている。これらのシステムを使うと1エーカーあたり5〜10トンの収穫がある。ハイエンドを目指すワイナリーは伝統的なトレリスシステムであるVSP(ヴァーテイカル・シュート・ポジション)とケーン・プルーニングを使っている。地域によってはゴブレットも使われているが、たいていジンファンデルだけである。
VSPはカベルネなどのボルドー系によく使われ、ケーン・プルーニングはブルゴーニュ系のブドウに使われる。気象条件、スペーシングや品種にもよるが、どちらのシステムも4〜5トンの収穫量が期待できる。しかし高品質のワインを目指すなら収穫量は2トン以下に抑えるべきだろう。
ちなみに幻ヴィンヤードはケーンプルーニングで、去年の収穫量は1エーカーあたり1トンである。(開花時に雨が降ったことも影響している。)

VSPはどの枝を切り取るかわかりやすいが、ケーンプルーニングは経験を積まなければ難しい。初めてプルーニングをした頃は、数ある枝の中から最もふさわしい枝を残して、他の枝を全て切り取ってしまうのにはかなり勇気がいった。(間違った枝を残すと実がつかないことがある。そして翌年の収穫量にも影響する。)

1) 残す枝は健康であるか。
2) 芽を8個残すことができるか。
3) 芽と芽の間隔が一定であるか。
4) 枝をワイヤーにくくりつけたとき、芽は上向きになるか。
5) 枝をワイヤーにくくりつけたとき、きれいなアーチ型になるか。
6) どの枝を来年用に残すか。

上記のことを一瞬に判断し、不要な枝を切っていく。
一度迷いだすとなかなか残す枝を見定められない。“剪定道”とでも言おうか、心の乱れがあるとスムーズに剪定ができない。「今年のワインのできはこの剪定にかかっているのだ。」と精神を集中して枝を切らなければならない。 (これはちょっと大袈裟かナ。メキシコ人のヴィンヤードワーカーは誰もこんなことを考えてないって。)

プルーニング
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プルーニング後
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・・・・・・・・・無断転載はお断りします・・・・・・・・・・・・
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by kissouch | 2006-03-16 09:22 | ヴィンヤード/vineyard

Wine Country on Ice

「Wine Country on Ice」 
ローカル新聞のヘッドラインである。
正月の大洪水、103年ぶりの2月の寒波、そして3月にまた寒波の襲来。今年はどこか狂っているようだ。
ここ一週間、アラスカから冷たい空気が流れ込み例年より平均気温が10度前後低い。この時期、最高気温が20℃ほどあるべきところが、今日は8℃だった。最低気温も0℃を切っているところがあり、ヴィンヤードでは霜害を防ぐために忙しくスプリンクラーが回っている。バレーフロアーのヴィンヤードで霜害プロテクションの無いところは被害がでているようだ。
少し高いところでは積雪があり、雪にはほとんど縁の無い地元の人々の自動車事故が相次いだ。ハイウエイ101のサウサリートでは車28台の玉突き事故があり、半日以上閉鎖された。

本当かどうか知らないが、「寒い冬の年はいいブドウが出来る。」という言い伝えがあるので、今年のヴィンテージは半信半疑で期待している。
アレキサンダーヴァレーでの積雪
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サウサリートの事故、サンタローザの女性が二人犠牲になった。
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by kissouch | 2006-03-13 09:31 | news in sonoma/napa

On the Vine

ジェニファー・モンタナ。
ベイエリア在住であれば、この名を聞けばすぐにジョー・モンタナの奥さん、と気づくだろう。彼女がホストするTV番組、On the Vine が3月12日から始まる。世界中のワインと料理を紹介するらしい。残念ながら放送されるのはベイエリアのみ。
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by kissouch | 2006-03-10 07:54 | wine link