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カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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カテゴリ:ボトリング/bottling( 5 )

先日、emailで「ボトルショックとはどういう意味か?」という質問が来た。
映画「ボトルショック」が日本でも公開され?、
ボトルショックと言う専門用語が広く一般に使われるようになって来たようだ。






私がジュブレイ・シャンベルタンで働いていた時、
シャルル・ルソーが
「ボトルに振動を与えるな!」
と言っていたのを思い出す。
若かりし頃、パリに住む友人に招かれたシャルル・ルソーは、ヴィンテージモノのクロ・サンジャックを手土産にパリに向かった。しかし、友人宅で開けたそのクロ・サンジャックは彼がイメージしていたクロ・サンジャックではなかった。
カシスとスミレの香りが部屋中に広がるというような。。。。。ことはなかったようだ。
「ワインは旅しない」と古くから言われているが、デリケートな古いワインはシャンベルタンからパリまで2時間ちょっと車に揺られても味が変わってしまう。
新しい’体力’のあるワインなら寝かせておけばすぐに元に戻るが、
古いヴィンテージでは元に戻らないだろう。

上記のようなことも ボトルショック とか ボトルシックネス という言葉が使われているが、ワイン醸造ではボトリング前とボトリング後のワインの状態の違いをボトルショックという。 
ボトリング時には、車に揺られるのとは比べ物にならないほどの負担がワインにかかる。
そのため、ワインのフレーバーがとてもシンプルになったり、ワインのボディーがなくなったりする。
ボトリング後ワインを試飲して、
「あれ、こんなはずでは。。。」と、
一瞬ドキッとすることがある。
ボトルショックとわかっていても、元のフレーバーに戻るまでは不安が付きまとう。
私は1週間に1度の割合で試飲して、ワインが元の状態に戻っていく過程を見守る。

ボトルショックが回復するのにかかる時間はまちまちだ。
シンプルなワインならボトリング直後に飲んでも味は変わらない。
しかし、高級ワインは必ずボトルショックがある。
私の友人のワイナリーはボトリング後1年間は出荷しないという。
私のピノノアールでは、回復するのに2005ヴィンテージで4~5ヶ月、2006ヴィンテージでは8ヶ月かかった。

さて、どうしてボトルショックが起こるのだろう。
過去に聞いた話、読んだ話で面白い説は。。。

静電気説。。。ワインとビンとの間に摩擦が生じ静電気がおきる。
その静電気がワインの味を変える。 
おもしろい! 
帯電したワインを飲むと舌の先がピリピリしたりして。(ありえないことだが。)

あと、振動で澱とか酒石酸が舞い上がり、ワインの味を変えるとか。
また、ビン内にある酸素がワインと急激に混じって味が変わるとか。
想像たくましい方がいらっしゃる。

実際のところ、どうなんだろう。
ワイン自体とても複雑な構造で、まだまだわからないことが多い。
このボトルショックも仮定の段階で解明されていない。
10年以上前、UCDavisのK博士から、ロマンのあるボトルショックの話しを聞いたことがある。これは長くなるので、またの機会に。

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very bad translation、 but try →English Version
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by kissouch | 2008-10-09 03:10 | ボトリング/bottling
先週、幻ピノノアール2007 と 幻シャルドネ2007 をボトリングした。

コルクホッパー内の幻ブランドコルク
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ベルトコンベヤーに乗ってボトルが流れていく。
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幻シャルドネのラベル
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フィラーボウル。ボトリング前のステラライズレーション。80℃以上の熱湯消毒をする。
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ひょうきんなメキシカン、エラズモ。
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インターンのケイトリン。
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ボトリングラインをチャージするラミロ。
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ボトリングにはミュージックが欠かせない。
一日中、メキシカンミュージックが鳴り響く。
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幻ワインのボトリングに見入るヴィジター。
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not good translation、 but try →English Version
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by kissouch | 2008-08-31 04:40 | ボトリング/bottling

Rebecca・K


半年位前のことだろうか、「これは絶品だ。」と、友人からシャルドネを勧められた。ナパの某有名ワイナリー産だ。試飲すると思ったとおり、高アルコールのリッチでへヴィーなパーカー好みのワインだ。
「ディナーパーティーに出そうと思うが、どのような料理があうだろう?」と聞かれ、
「これはワインというよりも、リキュールみたいだ。
これに合う料理はなかなか見つからないだろうな。もしかすると、ビーフにピッタリかもしれない。」と冗談交じりに答えておいた。

実際、高アルコールのリッチなワインの信奉者はまだまだ多く、
「いい加減にパーカーから卒業したら。」と思う。
需要があるのでワインメーカーにも同じような方が沢山居られる様だ。
そういった方は、”赤ワイン”を造るのではなく、”黒ワイン”を造ろうとしている。
某ワインコンクールでカベルネより”黒い”ピノノアールを見た。
「沢山シラーとかプティシラーを混ぜて、ごまかしているのだろうなー」と思いつつも、「素晴らしい深みのあるピノですね。」とお世辞を述べておいた。

私は一年に一度帰国するが、何よりの楽しみは和食を食べることである。最近はどの日本料理レストランに行ってもワインが並んでいる。しかし、必ず「リッチで酸が低いカリフォルニアワインは日本料理にあわない。」といわれる。日本料理だけでなく、多数のフレンチシェフも同意見らしい。

そういったことを参考に、アルコール度を13%台に押さえ、酸度を少々高めにした新しいワインを作ってみた。

ラベルは Rebecca・K。

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by kissouch | 2007-08-22 04:36 | ボトリング/bottling

Ooops!

Ooops!! I did it again.

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by kissouch | 2007-08-01 00:50 | ボトリング/bottling
ワイン醸造で最も気を使うのは “最初と最後”、ブドウの収穫とボトリングである。
今日は2003年に収穫したカベルネ・ソーヴィニヨンのボトリングである。ワインを一度ビンに詰めてしまうとやり直しが聞かない。だからボトリング前には細心の注意が必要だ。SO2の調整やVA、TA,pHの再確認、コールドスタビリティーのチェック、NTUの確認、4EPのチェックと色々やらなければならない。
勿論、テイステイングがもっとも大切だ。オーク、酸、タンニン、マウスフィールのバランスを考え最良と思われるときにボトリングをする。その時期を見極めるために何度もテイスティングをしなければならない。
このカベルネ・ソーヴィニヨンはアンフィルターなので、ボトリングラインは完璧に殺菌されなくてはならない。もし雑菌が入ると。。。と考えるだけで恐ろしいことだ。
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昼すぎにはすべてのカベルネが瓶の中に収まり、ボトリングは無事に終わった。
ワイン造りはよく子育てにたとえられる。まさにその通りで、ボトリングが終わったときの気持ちは、成長したわが子を世に送り出すような満足感に少し虚しさが残る。
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by kissouch | 2005-08-05 12:40 | ボトリング/bottling