カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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カテゴリ:news in sonoma/napa( 54 )

(3)で述べたように、隣のヴィンヤードの葡萄を、某カルトワインCが買うことになっていたが、レーズンになったためにその葡萄は購入されなかった。



そのカルトワインCは。。。。

2年ほど前にそのラベル(ブランド)は売りに出され、
そしてオーナーが変わり、
その新しいオーナーは生産量を増やし、ごそっと儲けている。

(一般消費者はオーナーが変わったことも、生産量を増やしていることも知らないだろう)

(カリフォルニアではワイナリーやラベル(ブランド)の売買が多い。
特にナパでは多く、少し有名になるとブランドを売って、お金に換える。
そのブランドを買ったオーナーは、量産して利益を得る。)


そのカルトワインCから、
「幻ヴィンヤードの葡萄を購入したい。」という話が、
マネージメント会社を通して連絡があった。
売る葡萄はなかったが、
どのような内容か興味があったので話を聞いてみた。

(ボトル1本を100ドル以上で販売しているワイナリーなので、どれくらいのOfferがあるか興味津々だ。)

ところが聞いてびっくり、
「馬鹿にするなよ!」という金額だった。

今年は平年に比べピノノアールの収穫量はかなり落ちたので、
ほかのピノノアールで有名なワイナリーからも問い合わせがきた。
が、断るしかなかった。


今年のヴィンテージに関して、あまり良い話を聞かないが、
ひとつ例外がある。
セミヨンでレイトハーベストの甘いワインを作っているワイナリーには、
今年の気候は良かった。

例年、Botrytis菌がうまく着かず苦労しているワイナリーが多い。
畑のスプリンクラーで水をかけたり、苦労している。
しかし今年は放っておいても、Botrytis菌が葡萄に着く。

セミヨンだけでなく、収穫が遅れたカベルネにも着いたのには困ったものだが。

セミヨンのレイトハーベスト、
と聞けばなんとなく美味しそうなワインに聞こえるが、
カビに取り付かれたセミヨンを見ると飲む気をうっする。(写真下)
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by kissouch | 2010-11-30 08:59 | news in sonoma/napa
私のブログの読者の方々には、
「キャノピーマネージメント」
と言う言葉を知っている人も多いだろう。

葡萄の房の周りの葉を取り除くことにより、
風通しを良くしてカビの発生を防ぐこと、
葡萄の房にある程度日光を当てることによって「グリーンな香り」を取り除く効果、
また、糖度を上げる効果もある。
どの程度取り除くかは、
ブドウ栽培家や醸造家のフィロソフィーによる。

幻ヴィンヤードでは、西側は取らないで、東側の葉を70%ほど取り除く。

今年、幻ヴィンヤードでは例年通りのキャノピーマネージメントだった。
しかし、多くのヴィンヤードでは、例年通りではなかった。
「ミルデユーの発生を恐れたこと」と
「葡萄の成長が遅れたこと」から、
例年以上に葉を取り除いたヴィンヤードが多かった。
葡萄の房が、”素っ裸”にされた。
その結果どうなったかと言うと。

9月初旬に入り、ソノマ、ナパは突然「夏」になった。
最高気温が22℃前後だったのが突然35℃以上に跳ね上がった。
徐々に気温が上がっていく場合35℃でも葡萄は驚かないが、
この急激な気温の上昇のために葡萄は拒絶反応を起こし、”サンバーン”になってしまった。
つまり、葡萄が破裂したり、レーズンになった。
特に”素っ裸’にされた葡萄で、ジンファンデルに多く見られた。
また、葡萄の皮の薄いピノノアールにも大きな被害がでた。

下の写真は、幻ヴィンヤードの隣の畑。
某カルトワインCが購入する予定だった。
レーズンになってしまったために50%の葡萄は収穫されず、鳥の餌になった。
大損害。

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続く

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by kissouch | 2010-11-25 12:42 | news in sonoma/napa

デローチ・ヴィンヤードのピノノアールに、
Maboroshi VineyardのDesignate wineがあるが、
飲んだ方もあるかと思う。

(飲んだことのない方はぜひトライいしてほしい)

このデローチ・ヴィンヤードはグロワー(葡萄栽培農家)をとても大切にもてなす。
取引のあるグロワーを呼んで、月に一回ディナー付のテイスティングを行うのもそのひとつだ。
参加しているのがグロワーだけに、
そのテイスティングで話題になるのが、何処の葡萄が優れているかだ。
ワインは全てブラインドでテイストして優劣をつける。
それぞれの葡萄がどのワインに使われているか知っているので、
ワインのポイントに一喜一憂がある。

ピノノアールの場合、トップ争いになるのは、
私の畑がある、Sebastopol Hills 対 Green Valley となることが多い。

(Sebastopol Hillsは正式なAVAではない。Russian River Valleyの南部に位置し、北部よりかなり気温が低く地形が複雑なため、専門家の間でSebastopol Hillsの名称が用いられる)

そんなこともあり、Green Valleyに畑を所有する Aさんとはよきライバルだ。

ハーベスト前、9月初旬にヨーロピアン・グレープ・モス(葡萄の木を傷める蛾)についての会合があった。それに参加したレベッカは、偶然にもAさんの隣の席についた。

Aさんは、今年はハーベストをしなくても良い、とレベッカに言った。
レベッカはその意味が分からず、
「Why ?]
と聞き返すと、
「ミルデユーに90%の葡萄が侵された。
そのため、泣きながら全ての葡萄を切り落とした。」と言っていた。

続く

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by kissouch | 2010-11-24 11:45 | news in sonoma/napa
ブログの更新が滞っていたので、
「どうしたのか?」と多くの方からEmailを頂いた。
今年のハーベストが例年より一月近く遅れたために、
いまだに忙しく、ブログの更新をサボってしまった。
申し訳ない。


さて、一月ほど前のローカル新聞には、
「30年ぶりの天候不順のために、20%の収穫減」という見出しがあった。

30年ぶり??それはないだろう!

なぜなら、半世紀、50年ほどソノマのヴィンヤードで働いているメキシカンは、
こんな天候は今まで経験したことがない、と断言した。
また、年配のワインメーカーたち、誰に聞いてもこのような天候は初めての経験だ、と言う。


それでは改めて2010年はどんな天候だったかと言うと。。。。

春先、冷たい雨が降り続き、発芽が2週間遅れた。
(この時点でなんとなく悪い予感がした。私はカリフォルニアに来て18年目だ。
その18年間、多少の波はあるものの、カリフォルニアの天候は安定しているので発芽が2週間も遅れることはなかった。大きく遅れても1週間程度だった。)

4月は雨模様の日が多く、5月は例年並みの気温に戻ったが、2週間の遅れは取り戻せない。

話はそれるが、フランスのカリスマワインメーカー、二コラ・ジョリーをご存知のかたは多いだろう。
彼がアメリカに来て、バイオ・ダイナミックの講演した。
その時、
「葡萄の花咲く時期はフランスのように夏至でなければならない。
カリフォルニアでは普通5月下旬から6月上旬に花が咲く。
だからカリフォルニアワインはフランスワインより劣る。」

と堂々と彼は言い切り、カリフォルニアのワイン関係者の顰蹙を買ったことがある。
さて、今年の葡萄の成長は2週間遅れのために、夏至に花が咲いた。

「今年のワインはフランスワイン並みの素晴らしいワインになるぞ!」と、ニコラ・ジョリーに言いたいところだが。。。


日本の夏は記録的に暑かったそうだが、こちらは記録的に涼しかった。
先日、幻ヴィンヤードに来られたビール・飲料関係の方が、
「今年は良く売れた!」と言われていた。

私は夏の畑仕事の後の楽しみはビールを飲むことだったが、涼しくあまり飲む気がしなかった。
今年はビールを楽しむためのバルコニーも作ったが、使うことはほとんどなかった。

7月、8月は朝霧に覆われ、昼頃に晴れると言うパターンが続いた。
晴れても気温が低いので、葡萄の葉やヴェレージョン前の葡萄は湿ったままだ。
こういう環境を、カビ(パウダーミルデュー)が好む。
私の畑はヒルサイド且つ高いところにあるので、風が湿気を吹き飛ばしてくれるが、
平地の畑ではミルデユーのの被害が大きく出た。

続く


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by kissouch | 2010-11-23 12:20 | news in sonoma/napa

FREEZING COLD!!!

ジュヴレイ・シャンベルタンで働いていたのはもう18年前になる。
ちょうどこの時期、12月に剪定が始まる。
寒いのは承知していたので、畑で働くためのスキー服とスノーブーツを用意していた。

・・・・続きはここをクリック・・・・
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by kissouch | 2009-12-10 08:16 | news in sonoma/napa

wine tasting seminar in Sonoma...

葡萄の樹の成長が早く、この時期はとても忙しい。
それを言い訳にするのは良くないが、emailの返事が遅れてしまい、ご迷惑をかけた方々にはお詫び申し上げる。
そして、ブログの更新も遅れ、お叱りの声を頂いた。
まことに申し訳ない。


ところで、6月13日、デローチヴィンヤードのプライベートテイスティングルームでテイスティングセミナーを行った。最初10人程度を予定していたが、最終的には25人の方が参加してくださった。

皆さん熱心に私の話を聴いてくださり、楽しいひと時となった。
また、この企画を続けようと思う。
今回参加できなかった人はぜひ次回に!!

そのときの様子は、セミナーに参加していただいた西本さんのカメラに詳しく収まっているので、是非覗いてほしい。

続き

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by kissouch | 2009-06-23 01:24 | news in sonoma/napa
クライスラー、ゼネラルモータースと建て続けに破産申請されたが、車業界だけでなくワイン業界も厳しい。
今年早くにKJ(ケンデルジャクソン)が多くの従業員を解雇し、新聞にも取り上げられた。
どこのワイナリーも業績が上がらず、解雇された人たち、の話を聞く。
今年をどうにか持ちこたえれば、倒産を免れ存続させることができると、ワイナリーは必死だ。


今年も先週末にナパヴァレーオークションが開かれた。
アメリカ中のお金持ちが集まって、札びらをばら撒いていくオークションだが、今年はあまり気前がよくなかったようだ。

去年約10億円のビッドがあったが、今年は半分以下の4億円に減ってしまった。
こちらにもリセッションの波が押し寄せている。


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by kissouch | 2009-06-09 07:46 | news in sonoma/napa

降りだすとよく降る!

つい2週間前まで春のような陽気で、雨がほとんど降らなかったが、
降りだすとよく降る。

平地の畑は小さな湖に様変わり。

ロッシアンリヴァーの某ヴィンヤード
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by kissouch | 2009-02-24 08:31 | news in sonoma/napa

水不足が深刻だ!

こちらカリフォルニアでの年間降水量の統計は、6月1日から始まる。


昨年度も降水量が少なかったが、今年度はその3分の一だ。
農業カウンティーであるソノマではとても深刻な問題だ。

ヴィンヤードではそれほど水は使わないが、
酪農業や野菜を作っているところは、少々パニック気味だ。

家畜を放牧をしている人々は、牛や羊の水を確保するのに躍起になっている。
普通、ため池の水を使用するが、下記の写真のとおり干上がってきている。
今週からまとまった雨が降っているが、
水は大地に吸い込まれ池を満たすことはないだろう、と言われている。

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(写真はローカル紙より)

3年前の大洪水、降雨量の新記録がうそのようだ

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by kissouch | 2009-02-10 04:51 | news in sonoma/napa

A Happy New year!

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A Happy New Year to All !
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by kissouch | 2009-01-07 07:05 | news in sonoma/napa