カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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cork trial..

ここ数年、ドルはユーロに対してとても弱くなった。
これはカリフォルニアの醸造家にとって歓迎できない。

数年前まで、タランソーやフランソワ・フレアなどの高級フレンチオーク新樽が1樽$700前後だった。しかし、それらが徐々に値上がりし、去年から$1000を越すようになった。

同じくコルクも値上げされ、私が使用しているトップグレードのコルクは20セント高くなった。
今年の価格は、カベルネソーヴィニヨン用で一個90セント~1ドル、ピノノアール用で一個70セント~80セントする。
$10以下の安いワインに使用される低グレードのコルクでも、20セントを越えるようになった。
そのため多くのワイナリーでは、安いワインをスクリューキャップに切り替えているようだ。
スクリューキャップなら10セント~15セントなので、大量に瓶詰めする大きなワイナリーならかなりのコスト削減につながる。

それではすべてのワインをスクリューキャップに変えればドル安を嘆かなくても済む、わけだが、どこのワイナリーもプレミアムワイン以上になると、コルクからスクリューキャップに移行するには抵抗感がある。
2年ほど前、TCA問題があちらこちらのワイン雑誌を賑わした時、白ワインだけをスクリューキャップに切り替えたワイナリーもある。また、高級赤ワインをスクリューキャップ50%、コルク50%と、”実験”したワイナリーもあった。
しかし最近ではTCAの話題も下火になり、スクリューキャップの話を持ち出す者もいなくなった。
そして、カリフォルニアはアメリカで最も環境問題に敏感なグリーンな州だ。
その州で

ナチュラルプロダクトのコルク


金属+プラスティックのスクリューキャップ

とを天秤にかければ、誰でもコルクを選ぶ。(価格に拘らず)

また、スクリューキャップを開けるとき手を切った、と言うニュースを聞いたことがある。訴訟の国、アメリカでは、このニュースは聞き捨てなら無い。
ワイナリーにとってちょっと危険が伴う。

最後に、歴史の短いアメリカでは、意外と伝統を重んじる傾向がある。
コルクをコルクスクリューで開ける”儀式”は、アメリカ人にとって捨てがたい。

ニュージーランド産ワインは90%がスクリューキャップだが、上記の理由から、カリフォルニアワインではコルクの使用率がまだまだ高い。

さて、ボトリングはまだまだ先だが、コルクの選定はできるだけ早くしたほうがよい。
良いロットはすぐになくなるので。

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TCAに関しては以前の記事を参考に。
TCA 1
TCA 2


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by kissouch | 2008-03-14 00:23 | corks