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カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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Racking

ワイン醸造で最も難しい決断は、
「いつハーベストをするか。」
と、
「いつボトリングをするか。」
だろう。
一度摘み取った葡萄を、酸っぱいからもう一度ヴィンヤードに返すわけにはいかない。
ボトリングし終えたワインを、タンニンがきついからといって樽に返すわけにはいかない。
どちらも後戻りができないから慎重に判断しなくてはならない。

先週、ボトリングのために2006年ヴィンテージピノノアールのラッキングを行った。もう少し樽で寝かせてもいいのだが、果実味が微妙に薄れていくのが少し気になるのと、ハーベストが迫ってきているのでボトリングすることに決めた。

この段階でのワインは、空気とのコンタクトを極力避けなければならない。普通のポンプでは空気との接触が大きくなるので、ブルドッグポンプと窒素ガスを使用する。
サイトグラスを通して透明度を確認し、澱が混ざらないように慎重にラッキングを行う。

ブルドッグポンプとヘルパーのラミロ
Racking_f0007498_5164175.jpg

凍りつく窒素ガスタンク
Racking_f0007498_5165385.jpg

by kissouch | 2007-08-21 05:17 | ワイン醸造/vinification