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カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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Cooper

樽屋さんのことをクーパー(cooper)、あるいはクーパレイジと呼ぶ。

樽材を産出する主要地は、アメリカ、ハンガリーを中心とした東欧、ロシア、そしてフランスだが、高級ワインを作るには、一部の例外を除いてフレンチオーク樽が使われる。このフレンチオーク樽を作る樽屋さんも多数あり、乾燥の仕方や焼き方の違いからそれぞれ個性がある。
私のピノノアールは、主にタランソー(Taransaud Beaune), フランソワフレアー(Francois Freres),ビヨン( Billon), ダミー(Damy)の4社を使っている。ご存知の方も多いと思うが、タランソーは最も高価な樽として有名だ。去年の価格は、$885。ユーロ高もあって、ここ3年で$100の値上がりだ。

先日、同じロットのワインで、ブレンド前に新樽ごとに比較するテイステイングの機会に恵まれた。(ブレンドすると樽ごとの特徴が消えてしまう)
テイステイングした樽は全てミデイアムトースト。

Chardonnay
タランソー(Taransaud Beaune)
名声を得ているにもかかわらず、秀でた特徴が無い。
マーキュリー(Mercurey)
他のどの樽よりもフルーツが強く印象的だが、同時にオークから来る苦みが強い。
フランソワフレア(Francois Freres)
ブルゴーニュ系では最も評価を得ているクーパー。マーキュリーよりフルーツは少ないが、適度なオークとワイン自体のバランスが良い。
シルグー(Sirugue)
バニラなどのオークが強い。アメリカンオークと間違えそうだ。
サン ロマン(St Romain)
この樽もオークからの苦みが強い。ファイニングさえ間違わなければ良いワインが作れるだろう。
by kissouch | 2007-04-18 05:27 | ワイン醸造/vinification