カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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V A...........

鳥よけのネットを張ることと、
ボトリングのために、ずーッと忙しかった。

そのためブログの更新がおろそかになったのだが、
そうすると、またまた、
最近醸造関係の話がない、
お知らせばかりだ、
とメールを頂いた。それゆえ、醸造の話を少し。


ワイン関連の本を読んでも「VA」という言葉はほとんど出てこない。
しかし、ワイン醸造では良く使う言葉だ。
VA=Volatile Acidity、日本では揮発酸と訳されている。(と思う)
ワインが酢酸菌のようなバクテリア、その他の微生物に汚染されると、このVAの数値が上がる。
それゆえ、その数値をモニターすれば、そのワインの微生物の汚染度が分かる。

だから、ワインメーカーにとってVAのモニターは欠かせない。


数年前日本に帰国したとき、日本でワインを作っている、かなり有名な醸造家と話をした。
彼が作ったボルドータイプのワインを飲みながら、

「VAはいくらぐらいですか?」
とたずねた。

彼はあまり愛想の良い方ではなく(私には)、
「なに? それ? VAって。」
と聞き返してきた。

「揮発酸だと思いますけど。。。」と答えると、

「僕はそんなもの気にしないよ。」と。

VAの数値が高くなってくると、まずセメダインのような香りがしてくる。
(そしてさらに高くなるといろいろな不快臭が増し、最後には酢になる)

「セメダインのような香りが少ししますが。」

「僕はセメダイン香が好きだよ。」と、返された。

そのように言われると、ワイン醸造の話どころではない。

さすが、日本には、 ”凄い”ワイン作りをしていらっしゃる方がいる。




VAは下記のキャシュ・スティルを使って計測する。
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VAにはリーガルリミットがあり、それを超えてはならない。
高級な葡萄からできたワインのVAが上がると、
ワインメーカーはヤキモキする。
一昔前は、VAの数値の高いワインはガロンジャグ用のワインや トゥ・バック・チャックなどの安いワインにブレンドされた。
しかし、技術の進歩は日進月歩。
数年前から、そのVAを取り除く機械が活躍している。(写真下記)
少々お金がかかるが、ワインメーカーの不安を解消してくれる。

オペレーターのマイケルとVAリダクションマシーン。
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by kissouch | 2009-08-25 06:04 | ワイン醸造/vinification