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カリフォルニアのソノマでワイン醸造に携わって早くも15年。「日本人醸造家の悪戦苦闘!」を綴ったワイン日記


by kissouch
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Does Smoke Taint Return?  というemailが届いた。。。

コンサルティングワインメーカー・ケリー・ダムスキーと2008年のピノノアールのテイスティングをした。
ケリーとは私がカリフォルニアに来た当時からの付き合いである。
ミシェル・ロランではないが、ケリーも”空飛ぶワインメーカー”で、インドや中国、そして南米など、、ワイン醸造の指導のために飛び回っている。

ピノノアールの2008年ヴィンテージは”エクセレント”で合意した後、
彼はタンクからあるワインを引き出し、これを飲んでみろ、と言う。
口に含むとすぐに違和感があり、
「何、これ!」と、思わず日本語が出てしまった。
カールスジュニアのスモークベーコンバーガーのような香りがし、
また、少し正露丸の香りが混ざっている。
2008年産にもかかわらず若々しい果実味はほとんどない。


それはメンドシーノ産のメルローだった。



昨年の6月下旬から7月にかけての北カリフォルニアの山火事は、すでに遠い昔のような気がする。
一ヶ月以上燃え続き、空は煙に覆われ、太陽が見えないこともあった。
私の畑が位置するソノマ南部はそれほどでもなかったが、北部のメンドシーノ・カウンティーやレイク・カウンティーはひどかった。一部の畑で働くメキシカンは、皆ガスマスクをつけて作業をしたと聞く。

当時、誰もがSmoke Taint(煙汚染)を心配したが、収穫前の葡萄を食べても煙を連想させるフレーバーがほとんどなかったので誰もが気にしなくなった。
破砕してジュースになった段階でも、”煙”は現れなかった。

しかし。

ケリーの話では、発酵段階で、例年のフレーバーではないと感じたと言う。
そして、2次発酵に進むにつれ、ますます例年とは違うフレーバーであることが顕著になり、今に至っている。

そして、非常にタイミングよく 

「Does Smoke Taint Return?」

というemailが全てのワインメーカーに届いた。

誰から?

Smoke Taint を取り除く会社からだ。
世界不況ではあるが、この会社に投資すれば儲かるかもしれない。

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very bad translation、 but try →English Version
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by kissouch | 2009-01-22 04:10 | ワイン醸造/vinification